表表紙/裏表紙
見返し/---
|
たつや きょうりゅうのくにをいく
あなたにおくる おはなしのほん
ジョーゼフ・フィッタント作 あき よしこ訳
ヴァレリー・ウェブ画
|
|
---/Page1
Page2/Page3
|
いちかわ たつや さま
これは あなたのために とくべつに つくられた おはなしのほんです。
きょうりゅうが だいすきな たつや
いつか ユニコーンに あえるといいね
2018年1月8日
パパとママより
|
|
Page4/Page5
たつやは 5さい。
ふとんのなかで、ねがえりをうって ゆっくりと
めをあけました。でも、すぐに めをつぶりました。
「まさか!ユニコーンのはずがない!」
たつやは いま みたものが
しんじられなかったのです。
もういちど おそるおそる めをあけてみました。
そのどうぶつは やっぱりいました。
「おはよう、たつや。
きょうは きみのねがいごとをきくために
ここに やってきたんだよ」
ユニコーンは ささやきました。
「……えーっと、……そうだ!
きょうりゅうのこと、もっとしりたいんだけど……」
たつやは こたえました。
|
|
|
Page6/Page7
|
「そんなことなら、まかせといて!
これから、きょうりゅうのくにへ
つれていってあげるよ。よういは いい?
さぁ、しっかりつかまって!」
たつやをのせた ユニコーンは、
おおぞらに とびたちました。
|
|
Page8/Page9
たつやとユニコーンが
ついたのは、うつくしいみずうみの ほとりです。
とてもおおきなアパトサウルスが、
「やぁ」と こえをかけてきました。
「ぼくのからだは、バスよりおおきいでしょ。
すきなたべものは、みどりの はっぱなんだ」
たつやが なまえをきくと
「ないんだ」
きょうりゅうは かなしそうに こたえました。
「じゃ、なまえをつけてあげる。
ミスター・ビッグってどう?」
|
|
|
Page10/Page11
|
「ねぇ、みて!
あのやま、ひをふいている!」
たつやは、
みずうみのむこうを ゆびさしました。
「ああ、あれは かざんだよ。
まわりをみてごらん。
きょうりゅうのくにには かざんや ぬまや
ジャングルが、あちこちにあるんだよ」
「ほんと、すごくあついね」
たつやが いいました。
|
|
Page12/Page13
そこへ、ステゴザウルスが あらわれました。
「みて!せなかのギザギザ!」
たつやは さけびました。
「あれは ほねのいたで できてるんだ。
ステゴザウルスは あのギザギザで
じぶんのみを まもったり、
あそこから たいようのねつをとりいれて
からだを あたたかくするのさ」
ユニコーンが おしえてくれました。
|
|
|
Page14/Page15
|
たつやと ユニコーンは、
うすぐらいジャングルへ はいっていきました。
かわったかたちのむしや、いろいろなきょうりゅうが
たくさんいました。
あるきまわっていると、とおくから
ビシャビシャと おおきなおとが きこえてきました。
「あんなに おおきなおとを たてているのは
だれだろう?」
たつやは
つきとめたくなりました。
|
|
Page16/Page17
そんなに とおくないところで、
ティエラノサウルスに であいました。
この きょうりゅうは はが おおきくて、
がんじょうなうしろあしで たっていました。
ふといしっぽが からだのささえに なっています。
「あんなに おおきなおとを たてていたのは、
きみだったの!
ちょっとうるさかったから、
ノイジィーっていうなまえを つけてあげる!」と、
たつやは いいました。
「いま こんなことをしているなんて、
パパや、ママに
しんじてもらえるかなぁ……」
たつやは おもいました。
|
|
|
Page18/Page19
|
きがつくと ユニコーンが ないていました。
「どうしたの?」
たつやが ききました。
「きょうりゅうたちには
なまえをつけてあげたのに、
ぼくには つけてくれないんだもん」
ユニコーンは しょんぼりしています。
「ごめん、ごめん。
そうだ エーリエルなんて どう?」
たつやが いうと
「いいね!」
ユニコーンが にっこりわらいました。
|
|
Page20/Page21
とつぜん、ねことおなじくらいの おおきさの
コンプソグネイサスが
たつやたちの よこを
かけぬけながら さけびました。
「ぼくに ついてきて! いいもの みせてあげる」
「はやくはしれるから、
ライトニングって よんでもいいかい?」
と、たつやは いいながら
エーリエルと いっしょに すごいスピードで
ライトニングのあとを おっていきました。
|
|
|
Page22/Page23
|
やすみなく どんどん はしっていくと、
ごつごつしたいわが そそりたっていました。
ライトニングが がけのうえのすを
みせてくれました。
なかには テルーダクティルスのこどもが
3びき いました。
「だれの こども なのかなぁ?」
たつやは おもいました。
|
|
Page24/Page25
「わたしだよ」というこえが、そらから きこえて
テルーダクティルスが すがたを あらわしました。
たつやは
そらをとべるトカゲが いるなんて
おもっても みませんでした。
「デッキーという なまえにきめた!」と、
たつやは おもいました。
デッキーが すに おりてきました。
エーリエルが デッキーと
なにか はなしを しています。
|
|
|
Page26/Page27
|
エーリエルが たつやに
「そろそろ いえに かえるじかんだよ」 と、
いいました。
たつや、エーリエル そして
テルーダクティルスは きょうりゅうのくにを
みおろしながら、うつくしいみずうみまで
まいもどってきました。
「なにが あるんだろう?」
きょうりゅうたちが テープやふうせんで きしべを
かざりつけています。
「なにが はじまるの?」
たつやが きいても、
エーリエルは こたえてくれません。
|
|
Page28/Page29
ちじょうに おりたつと、
ペントセレープスが あいさつに やってきました。
たつやが すばやく かぞえると、
ペントセレープスのあたまには つのが 5ほん。
「なまえは ペンティーだ!」
たつやは きめました。
「わたしと いっしょに きてください。
あなたを びっくりさせることが あるんです」
ペンティーは いいました。
|
|
|
Page30/Page31
|
きょうりゅうたちが おおきなケーキを
とりかこんで います。
「だれのケーキなの?」
「たつや、きみのだよ!」
きょうりゅうたちが こえをそろえて いいました。
エーリエルと きょうりゅうたちは、
たつやが
いえに かえるじかんに なったことを
しっていたのです。
だから みんなは たつやに
じぶんたちの くにで すごした
きょうのことを おぼえていてほしくて
パーティーを することにしたのでした。
|
|
Page32/Page33
パーティーが おわると
ティエラノサウルスのノイジーが いいました。
「たつや ざんねんだけど
もうおうちに かえるじかんだよ」
たつやは、まだかえりたくありません。
でも パパや、ママが
しんぱいするし、
みんなに きょうりゅうの くにでの ぼうけんを
はなしたくて たまりませんでした。
|
|
|
Page34/Page35
|
たつやを いえまで
おくってくれたエーリエルが、いいました。
「きみと いっしょで ぼくも たのしかったよ」
たつやの へやに
もらったケーキが ひとつと、
ともだちになったきょうりゅうたちの
サインのはいった カードが ありました。
「このケーキを
パパや、ママと
いっしょに たべて、
この ぼうけんの はなしをするね。
さようなら。エーリエル。
ぼくの ねがいを きいてくれて
ほんとうに ありがとう」
|
|
--- /見返し
たつやが
ユニコーンにあったら おねがいしたいこと
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
____________________________________________________________
|
|
|
|