表表紙/裏表紙
見返し/---
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エルモ きょうりゅうのくにをいく
あなたにおくる おはなしのほん
ジョーゼフ・フィッタント作 あき よしこ訳
ヴァレリー・ウェブ画
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小松 恵留萌 さま
これは あなたのために とくべつに つくられた おはなしのほんです。
やさしくて かわいい エルモちゃん☆
これからも 真衣ちゃんたちと なかよくね
2018年4月14日
高野 槇子より
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エルモは 8さい。
ふとんのなかで、ねがえりをうって ゆっくりと
めをあけました。でも、すぐに めをつぶりました。
「まさか!ユニコーンのはずがない!」
エルモは いま みたものが
しんじられなかったのです。
もういちど おそるおそる めをあけてみました。
そのどうぶつは やっぱりいました。
「おはよう、エルモ。
きょうは きみのねがいごとをきくために
ここに やってきたんだよ」
ユニコーンは ささやきました。
「……えーっと、……そうだ!
きょうりゅうのこと、もっとしりたいんだけど……」
エルモは こたえました。
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「そんなことなら、まかせといて!
これから、きょうりゅうのくにへ
つれていってあげるよ。よういは いい?
さぁ、しっかりつかまって!」
エルモをのせた ユニコーンは、
おおぞらに とびたちました。
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エルモとユニコーンが
ついたのは、うつくしいみずうみの ほとりです。
とてもおおきなアパトサウルスが、
「やぁ」と こえをかけてきました。
「ぼくのからだは、バスよりおおきいでしょ。
すきなたべものは、みどりの はっぱなんだ」
エルモが なまえをきくと
「ないんだ」
きょうりゅうは かなしそうに こたえました。
「じゃ、なまえをつけてあげる。
ミスター・ビッグってどう?」
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「ねぇ、みて!
あのやま、ひをふいている!」
エルモは、
みずうみのむこうを ゆびさしました。
「ああ、あれは かざんだよ。
まわりをみてごらん。
きょうりゅうのくにには かざんや ぬまや
ジャングルが、あちこちにあるんだよ」
「ほんと、すごくあついね」
エルモが いいました。
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そこへ、ステゴザウルスが あらわれました。
「みて!せなかのギザギザ!」
エルモは さけびました。
「あれは ほねのいたで できてるんだ。
ステゴザウルスは あのギザギザで
じぶんのみを まもったり、
あそこから たいようのねつをとりいれて
からだを あたたかくするのさ」
ユニコーンが おしえてくれました。
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エルモと ユニコーンは、
うすぐらいジャングルへ はいっていきました。
かわったかたちのむしや、いろいろなきょうりゅうが
たくさんいました。
あるきまわっていると、とおくから
ビシャビシャと おおきなおとが きこえてきました。
「あんなに おおきなおとを たてているのは
だれだろう?」
エルモは
つきとめたくなりました。
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そんなに とおくないところで、
ティエラノサウルスに であいました。
この きょうりゅうは はが おおきくて、
がんじょうなうしろあしで たっていました。
ふといしっぽが からだのささえに なっています。
「あんなに おおきなおとを たてていたのは、
きみだったの!
ちょっとうるさかったから、
ノイジィーっていうなまえを つけてあげる!」と、
エルモは いいました。
「いま こんなことをしているなんて、
真衣ちゃんや、月花ちゃんや、リサちゃんに
しんじてもらえるかなぁ……」
エルモは おもいました。
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きがつくと ユニコーンが ないていました。
「どうしたの?」
エルモが ききました。
「きょうりゅうたちには
なまえをつけてあげたのに、
ぼくには つけてくれないんだもん」
ユニコーンは しょんぼりしています。
「ごめん、ごめん。
そうだ エーリエルなんて どう?」
エルモが いうと
「いいね!」
ユニコーンが にっこりわらいました。
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とつぜん、ねことおなじくらいの おおきさの
コンプソグネイサスが
エルモたちの よこを
かけぬけながら さけびました。
「ぼくに ついてきて! いいもの みせてあげる」
「はやくはしれるから、
ライトニングって よんでもいいかい?」
と、エルモは いいながら
エーリエルと いっしょに すごいスピードで
ライトニングのあとを おっていきました。
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やすみなく どんどん はしっていくと、
ごつごつしたいわが そそりたっていました。
ライトニングが がけのうえのすを
みせてくれました。
なかには テルーダクティルスのこどもが
3びき いました。
「だれの こども なのかなぁ?」
エルモは おもいました。
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「わたしだよ」というこえが、そらから きこえて
テルーダクティルスが すがたを あらわしました。
エルモは
そらをとべるトカゲが いるなんて
おもっても みませんでした。
「デッキーという なまえにきめた!」と、
エルモは おもいました。
デッキーが すに おりてきました。
エーリエルが デッキーと
なにか はなしを しています。
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エーリエルが エルモに
「そろそろ いえに かえるじかんだよ」 と、
いいました。
エルモ、エーリエル そして
テルーダクティルスは きょうりゅうのくにを
みおろしながら、うつくしいみずうみまで
まいもどってきました。
「なにが あるんだろう?」
きょうりゅうたちが テープやふうせんで きしべを
かざりつけています。
「なにが はじまるの?」
エルモが きいても、
エーリエルは こたえてくれません。
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ちじょうに おりたつと、
ペントセレープスが あいさつに やってきました。
エルモが すばやく かぞえると、
ペントセレープスのあたまには つのが 5ほん。
「なまえは ペンティーだ!」
エルモは きめました。
「わたしと いっしょに きてください。
あなたを びっくりさせることが あるんです」
ペンティーは いいました。
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きょうりゅうたちが おおきなケーキを
とりかこんで います。
「だれのケーキなの?」
「エルモ、きみのだよ!」
きょうりゅうたちが こえをそろえて いいました。
エーリエルと きょうりゅうたちは、
エルモが
いえに かえるじかんに なったことを
しっていたのです。
だから みんなは エルモに
じぶんたちの くにで すごした
きょうのことを おぼえていてほしくて
パーティーを することにしたのでした。
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パーティーが おわると
ティエラノサウルスのノイジーが いいました。
「エルモ ざんねんだけど
もうリバーシティに かえるじかんだよ」
エルモは、まだかえりたくありません。
でも 真衣ちゃんや、月花ちゃんや、リサちゃんが
しんぱいするし、
みんなに きょうりゅうの くにでの ぼうけんを
はなしたくて たまりませんでした。
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エルモを いえまで
おくってくれたエーリエルが、いいました。
「きみと いっしょで ぼくも たのしかったよ」
エルモの へやに
もらったケーキが ひとつと、
ともだちになったきょうりゅうたちの
サインのはいった カードが ありました。
「このケーキを
真衣ちゃんや、月花ちゃんや、リサちゃんと
いっしょに たべて、
この ぼうけんの はなしをするね。
さようなら。エーリエル。
わたしの ねがいを きいてくれて
ほんとうに ありがとう」
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--- /見返し
エルモが
ユニコーンにあったら おねがいしたいこと
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