表表紙/裏表紙
見返し/---
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ヒナちゃんの びっくりたんじょうび
あなたにおくる おはなしのほん
カレン・M・ヘフティ作 あき よしこ訳
ヴァレリー・ウェブ画
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千葉 雛子 さま
おたんじょうび おめでとう!
これは あなたのために とくべつに つくられた おはなしのほんです。
大好きなヒナちゃんへ
心を込めたプレゼント(=^ェ^=)
18年2月22日
成美・清香・満里奈より
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ヒナちゃんは うれしくて
なにをしても おちつきませんでした。
まちにまったひが、ついにやってくるのです!
にほんじゅうの みんなに 2月22日というひを
おぼえていてほしいと おもっていました。
このひ ヒナちゃんは
27さいに なるのです!
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ヒナちゃんは ずっとまえから
おたんじょうかいの ことを かんがえていました。
「わたしの おたんじょうびは
ほんとうにくるのかな?」
おたんじょうかいには たくさんのおともだちに
きてもらいたいと おもっていました。
「ナルミ、サヤカ、マリナには
ぜったいに きてもらいたいな。
そうしたらこんどの おたんじょうかいは
さいこうだ!」
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たんじょうびの まえのよる、
ヒナちゃんは
すてきな ゆめを みました。
おたんじょうかいの ために おしゃれをして
おおきなへやの まんなかに ひとりで
たっている ゆめです。
そのへやには いろのちがうドアが ありました。
ヒナちゃんは
10この まほうのかぎが ついた かぎのわを
もっていました。
かぎのいろは ドアのいろと
おなじ くみあわせでした。
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でも ひとつのドアだけ
おなじいろの かぎが ありません。
そのドアは とてもきれいな にじいろです。
「どうやって このへやに はいるのかな?
にじいろの かぎもないし、
ドアのとってだって ついてないし、
どうしたらいいのかな…… そうだ!
ナルミや、サヤカや、マリナに
きいてみよう!」
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ヒナちゃんは あおのドアを
あけようと おもいました。
あおいかぎを かぎあなに さしこんで
ゆっくりと ドアを おしあけると……
そこには かぞえきれないくらい たくさんの
ふうせんが ゆらりゆらりと ゆれていました。
おおきいの ちいさいの まるいの ながいの
くねくねしたのや おかしなかたちの ふうせんも
あります。
ヒナちゃんは うかれて
ふうせんを つつきながら
あるきまわりました。
なかには いままで みたこともないほど おおきい
まっさおな ふうせんも ありました。
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あおのへやを みおわって、 ヒナちゃんは
しろいかぎで ドアをあけて、
そっと しろいへやに はいってみました。
そこには バースデー・ケーキが
いくつもいくつも ならんでいました。
ちいさいのや フルーツのケーキも あって、
ヒナちゃん ひとりでは
とても たべきれそうに ありません。
いちばん おいしそうなのは 27だんがさねの
しろいケーキでした。
「ナルミや、サヤカや、マリナも きっと
いっしょに このケーキを たべたがるだろうな」と
ヒナちゃんは おもいました。
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さくらんぼのような あかいかぎで
つぎの ドアをあけると、
ヒナちゃんは びっくりして
ひっくりかえりそうに なりました。
めのまえに とけかかった ちょうとくだいの
アイスクリームが そびえたって いたのです!
さくらんぼと ナッツがはいっていて
ホイップクリームも たっぷり、
シロップもかかっています。
「アイスクリームの やまを すべりおりたら、
たのしいだろうな。
ほんとうに おいしそう…… はやく たべたいな!」
ヒナちゃんは いいました。
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つぎは オレンジいろの へやに いってみました。
ドアをあけると ヒナちゃんは
おもわず くすくす わらってしまいました。
だって、おもしろい かっこうをした ピエロが
40にんも いたんです。
どのピエロも かみのけの いろは オレンジいろ!
ふとっちょのピエロ、やせたピエロ、
たのしそうなピエロ、なきがおのピエロも います。
てじなを したり、とんだり はねたりしている
ピエロも いました。
ヒナちゃんは わらいすぎて、
なみだが でてきました。
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ゆめのなかの みどりのへやは、
プレゼントが つまりすぎていて
ヒナちゃんが ドアを
あけようとしても なかなか あきませんでした。
ナルミや、サヤカや、マリナからの
プレゼントはどれかなぁ。
「このなかに たんじょうびに ほしいと
おもっていたものが あるといいけど……
あのみどりのはこが そうかな!?
あけてみようかな?」
ヒナちゃんは
まよいましたが、おたんじょうかいまで
まつことにして、つぎのへやを
のぞいてみることに しました。
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ピカピカに かがやいている きんいろのドアを
あけた ヒナちゃんは
とびあがりました!
へやじゅう のりものだらけ。
まんなかにはきれいな きんいろの
メリーゴーランド!
きんいろのくらを つけた ポニーや かんらんしゃ、
でんしゃや じどうしゃの おもちゃも ありました。
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ピンクのかぎで あけた へやは、
ピンクいろの あめが いっぱいでした。
「わぁ、すごい!」
ヒナちゃんは さけびました。
「こんな いいゆめ はじめて!」
ぼうつきのペロペロキャンディ、
ほそながいペパーミントキャンディ、かたいの、
やわらかいの、チョコレートがついたのも……
あめ、あめ、あめ、あめだらけです。
ヒナちゃんは おもいました。
「このあめは
ナルミや、サヤカや、マリナと
わけることに しよーっと!」
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ちゃいろの ドアの へやは、いろいろな
ぬいぐるみで いっぱいでした。
ヒナちゃんは
かわいくて ふかふかした ちゃいろの くまを
だっこしてみたいと おもいました。
ヒナちゃんより
せのたかい ほんものそっくりの きりんや、
かたてに のるくらい ちいさい ぬいぐるみも
いました。
「このぬいぐるみたちを みんな じぶんのへやに
つれていきたいな。
でも ベットが どこだか
わからなくなったら、たいへんだ!」
ちょっと こまってしまった
ヒナちゃんです。
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きいろのドアを ヒナちゃんが
あけると、そこには おもしろそうな ゲームが
たくさん ありました。
ロバのしっぽのふくわらい、おはじき、おてだま、
りんごのヨーヨーつり、わなげや
いすとりゲームのいす……
ヒナちゃんは どのあそびから
はじめればいいのか、なやんでしまいました。
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さいごのかぎは ぎんいろの かぎです。
ヒナちゃんは
ぎんいろの へやのドアを あけました。
へやが いろんないろの テープで
かざられています。
そこには、おたんじょうかいに つかうものが
ぜんぶ そろっていました。
おさら、コップ、ナプキン、フォーク、
スプーン、ぎんのふえや、すず、ラッパ……
たんじょうかいに きてくれたみんなに
よろこんでもらえそうなものが なんでもありました。
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ヒナちゃんは まだ
ゆめのなかです。
にじいろの ドアのまえに たっているのに、
やっぱり かぎが ありません。
かがみこんで かぎあなから なかを のぞいた
ヒナちゃんは びっくりしました。
「ここなら おたんじょうかいが すぐに
はじめられる!」
そこには ほかのへやで みたものが
ぜんぶ ありました。
でも、へやには だれもいません。
ヒナちゃんは すごく
かなしくなって、つぶやきました。
「ひとりだけの おたんじょうかいなんて
たのしくないよ」
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ちょうど そのとき めがさめました。
ヒナちゃんが きがえて
いそいで だいどころに いくと、
ゆめでみた にじいろの へやと
おなじ かざりつけが してあります!
「おたんじょうび おめでとう!」
みんなのこえが しました。
ヒナちゃんが ふりかえると
ナルミも、サヤカも、マリナも います。
「わー、びっくりした!
でも さいこうのたんじょうかいだ!
みんな ほんとうに ありがとう!」
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--- /見返し
ヒナちゃんの
おたんじょうかいに きてくれたひと
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